建築デザイナー 藤村 正継
Fujimura Masatsugu

------ Concept ------

NEO KYOTO STYLE
シー・エヌ・ジャパンは
伝統の技や日本独自の美意識を活かしながら
現在の生活者へ より豊かで人間らしい
生活空間を提案いたします

------ SLOGAN ------

  • 機能美の追求
  • 美しく年を重ねる素材の追求
  • 日本人モジュールの追求

温故創新
「故きを温ねて新しきを創る」

異風になく
結構になく
さすがに手際よく
目にたたぬ様
(千利休大辞典より)

「藪から棒」のような建築をデザインしたくない。
通り過ぎた後に、あれっ?あそこに建築あったよね。くらいで良い。
ただ機能的であり、安全であり、無駄なく美しくあって欲しい。そのような事を考えて、日々建築をデザインしている。

建築を産業廃棄物にしない

20代の頃、ワコール宣伝部に所属し、数多くの下着売場をデザインした。主には百貨店の中に売場があるため、数年経つと場所移動があり、また、新しい売場をデザインし、やがて完成する。新しい売場が完成すると以前の売場は解体され産業廃棄物となる。今まで自分がデザインしてきたのは産業廃棄物だったのか?そうした疑問が頭の中をぐるぐる巡るようになり、自身の進む道を探すようになった。その答えを探しているうち、建築設計に辿り着いた。建築ならば、自身の生きているうちは、産業廃棄物にならずに生存してくれるのではないか?ただそれだけに望みを持ち、ワコールを退社し、建築設計事務所として独立した。(独学で建築を学びながら、いきなり会社経営を始めたので、建築設計事務所に勤務した事もなく、師匠と言われる人もいないまま、現在に至ります)ただ、建築も、やがて消費され産業廃棄物となる。どうしたら産業廃棄物ではない建築を創造できるのか?その答えを探して30年間以上建築設計を続けている。

美しく年を重ねる

昨今の建築・インテリアには「化学素材」が多く使われている。ビニールクロス、塩ビ製の床、化粧板などである。「化学素材」は均一な仕上がりとなり、コストも安価、使い勝手が悪いわけでもなく、見た目も本物素材と見分けがつかないような製品も現れている。ただ「化学素材」は新品で出来上がった時が一番美しい状態で、経年により、傷が出来たり、色が褪せたり、劣化の道をたどる。

そしてまた、産業廃棄物となる。

片や「本物素材」はどうだろう。木材なら無垢板は経年により変化を伴いながら、美しく変化する。傷が出来たり、色が褪せたりはするが、10年後に再度、鉋掛けをすると新しい肌が現れる。そしてまた10年間変化を続ける。大切に扱い、メンテナンスを続けるならば半永久的に産業廃棄物になることはない。そのように考え、「本物素材」「無垢素材」を使いながら建築を設計している。

料亭「談笑庵青山」

料亭「談笑庵青山」無垢素材の座敷

「本物素材」は扱うのが大変だ。新築時において、まず材料選びを慎重にしないと自然素材は均一ではないため、施工後の変化に差が出る。まず材料選びから建築はスタートしている。施工も既製品の組み立てとは違い、その場その場に合わせた仕口や寸法で加工する技術を伴う。本物素材を扱う事は、高度な技術が伴わなければ成立しない。また、施工後もメンテナンスフリーと言うわけにはいかない。しかしながら、本物素材は経年に美しく変化を遂げる。ある意味「素材の熟成化」と言うこともできる。その熟成を楽しみながら、空間と共に年齢を重ねるのも趣ではないかと思っている。

1000年の伝統技術を1000年後に伝える

伝統技術は現代の建築・インテリアに使う事で伝承できる。書物や図解ではなく、現物として後世に伝える。そのため、積極的に「伝統の技」をデザインに取り入れるよう心掛けている。たまたま、私が生まれ育った京都には伝統産業が今に残り、伝統工芸士も多く現存している。デザインを構築してゆく途中で、彼らの意見を取り入れる事でデザインの幅は広がり、私自身も伝統技術を学ぶ機会となっている。例えば、古民家改修のプロジェクトを依頼された事がある。依頼された古民家の大黒柱は300mm×300mm(尺角)の欅。柱下部は劣化が激しく、今回の改修で新規の柱に取り換える事が現場で検討されていた。私の意見として、傷んでいる下部だけ取り替える事を提案した。同等の欅材を材木屋に探してもらい、大工に「追掛大栓継」を用いて柱下部のみを修復することにした。そうすることで、現在まで伝わっている「継ぎ手」の技術を残し、現物として後世に伝える事ができる。そのように考えた。

旅館「河口湖温泉寺 食事処」

旅館「河口湖温泉寺 食事処」組子天井

また、京都には「京からかみ」「指物」「組子」「竹細工」「漆塗り」「錫」など、伝統技術がまだまだ残っている。その技術を現代の建築空間に取り入れる事で、1000年培ってきた伝統技術を現物として後世に伝えていきたいと考えている。

機能美の追求

西洋建築史を学ぶと、西洋の装飾史であることがわかる。日本においても装飾の歴史はあり、日光東照宮に代表されるような煌びやかで豪華な装飾を持つ建築もある。ただ、京都人は装飾を好まない。私が京都生まれで京都をフィールドにしているせいか「無」「空」「静」であることに豊かさを感じる。まさに、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが近代建築に提言した「Less is more」(より少ないことは、より豊かなこと)こそ、建築空間の豊かさを追求することではないのかと考えている。“本当にそのデザイン(装飾)は必要なのか?” 自身に問いながら、できるだけ省く。そしてまた省く。何か、空間に「余白」のようなものを創りだしたいと思っている。

住宅「オクタゴン」

住宅「オクタゴン」八角形階段室

日本人の感性を大切にする

日本は島国であることから、独特の文化や感性を生み出している。

例えば、“プリティッシュガーデン” は土地を平らに均し、図面通りに植物をシンメトリーに配置してゆくのを美しいとする。片や “日本庭園” は、元々あった木や石を活かしながら、アンシンメトリーに配置してゆき、借景として山々も庭の風景として取り入れながら絶妙なバランスを美しいとする。西洋のフルコースディナーには数多くのカトラリーが並ぶが、日本の懐石料理ではお箸だけですべての機能を満たす。建築においても、各部屋に用途を定め、用途に応じた家具を設える西洋に対し、日本は畳の間がダイニングになり寝室にもなる。また、縁側のような、外でもなく内でもない「淡いのゾーン」も日本人には快適な場所となっている。近代の建築において、西洋化が図られ、ダイニングテーブルやベッドが日本人の生活に根付いてきた。しかしながら「靴脱ぎ」の習慣は変わらない。多分、1000年後の日本人も靴を脱いで家に上がるのだろう。

このような日本人の文化や感性を大切にしながら建築をデザインしてゆきたいと思っている。

「胡座(こざ)」ミラノサローネ出品家具作品

「胡座 (こざ)」ミラノサローネ出品家具作品

Biography

  • 1959京都生まれ
  • 1979京都芸術短期大学 卒業
  • 1979株式会社ワコール宣伝部
  • 1990株式会社クリエイティブ ネットワーク 設立
  • 1994生活提案型直営店 出店
  • 2003劇的!改造ビフォーアフター TV出演
  • 2007建築工房新設・設計オフィス移転
  • 2012FM79.7ラジオ「建築カフェ」パーソナリティ

日本建築士会 正会員
日本商環境デザイン協会 JCD 正会員
京都芸術大学 非常勤講師

Exhibition

  • 2002OSAKA DESIGNER'S WEEK 出展
  • 2003CN‐JAPAN展 小さな物語 開催 京都新風館
  • 2003MILANO SALONE 出展 イタリア ミラノ

Prize

  • 1994テーブルウェアフェスティバル プロ部門 大賞受賞
  • 1996テーブルウェアフェスティバル プロ部門 優良賞受賞
  • 2001IPEC2001 特別賞受賞
  • 2003京都デザイン優品 入選
  • 2004京都デザイン優品 入選
  • 2010「mon」日本漆喰協会作品賞 受賞
  • 2012JCD DESIGNAWARD BEST100「あしだ建設 Gallery&Office」
  • 2018BEST OF HOUZZ デザイン賞 2018
  • 2019BEST OF HOUZZ デザイン賞 2019

Mass Communication

  • 1999質「はしもと質店」 商店建築誌掲載
  • 2001明石焼き「たこつぼ」 商店建築誌掲載
  • 2001ダイニングカフェ「Maju」 商店建築誌掲載
  • 2000住宅「記憶の庭 秋濃邸」 アイムホーム誌・新しい住まいの設計誌・カーサウエスト誌掲載
  • 2001住宅「伊藤邸」 アイムホーム誌・新築を超えるリフォーム誌 掲載
  • 2003住宅「橋爪邸」 TV劇的!改造ビフォーアフター 出演
  • 2012FM79.7 ラジオ「建築カフェ」 パーソナリティ

他多数